2022.07.14
食べる筋トレ。 - おわりに -
おわりに
最後まで読んでくださったあなた、本当にありがとうございます。
『食べる筋トレって何?』
『食べないから痩せないって、何言ってるの、この人?』
と思いながら読み始めた人も、読み終えた今は、食事を変えて筋肉を育てることの大切さについて、ご納得いただけたのではないでしょうか。
なかには『そんなこと知っているよ』という人もいるかと思います。
しかし、『知っている』と『やっている』は全く違います。
『知っているけど、やっていない』という人はぜひ実践してみてください。
『食べる筋トレ』を実践すると、汗水たらして筋トレするだけより、確実に筋肉がつきやすくなります。
効果が出やすいということは、続けやすいということでもあります。
2〜3ヶ月も続ければ、男性ならばお腹がへこんで、その代わり胸板がぐっと厚くなり、二の腕が盛り上がるのがわかるはずです。
女性なら脂肪が減るばかりか、血行がよくなるから肩こりやむくみも解消されます。
筋肉がつくと疲れにくくなるので、仕事にも身が入るし、結果も出やすくなります。
生まれもった顔立ちを変えることはできなくても、体の方は自分次第でいくらでも変えることができます。
どうせなら、自分で自分を好きになれるような体で、これからの人生を生きていった方がいいですよね。
自分の体は世界にたった1つしかありません。
粗末に扱うのではなく、食事に気を遣い、適度に筋トレをして、大事に手入れしていってください。
不思議なことに、自分自身を大切に扱うと、人からも大切に扱われるようになります。
おそらく自分の体を管理することができる自制心や、健全な自己肯定感が好感を与えるのでしょう。
だから周囲に信頼できる友人が集まってくるし、仕事でもチャンスが巡ってくる。
冗談のようですが、筋肉をつけると、そこから人生の好循環がまわりだすものです。
しかも筋肉は何歳からでも育つこと。
たとえ中年、いや老年と呼ばれる年代であっても、トレーニングをすれば筋肉はつくし、維持もできることが明らかになっています。
私からの最後のお願いはどうかこの本で得た知識を、実生活に活かして欲しいということです。
全てを実行しなくても構いません。
1つでも2つでもいいから、何かしら行動を変えて欲しいものです。
そして、トレーニングに疲れてモチベーションが下がりそうになったら、ぜひ『筋肉食堂』に来てください。
美味しくて、しかもタンパク質がたっぷりのメニューがあなたをお待ちしています。
エピローグ:「知る者」から「実践する者」へ【行動変容の最終ステップ】
本書を最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。元の記事にある通り、多くの読者の方が「食べる筋トレ」の重要性をご理解いただけたと信じています。しかし、最も重要なのは、「『知っている』と『やっている』は全く違う」という事実です。
ID 47(第5章)では、知識を行動に移すための「習慣化」のテクニックを詳細に解説しました。この「あとがき」では、習慣化の先にあるもの、すなわち「食べる筋トレ」を実践し続けたあなたが手に入れる「未来の資産」と、行動を継続するための「マインドセット(思考様式)」に焦点を当て、最後の一押しをさせていただきます。
▼「知っている」状態の停滞:なぜ人は実践に移せないのか?
多くの人が「知っているけど、やっていない」状態に留まるのは、ID 47で触れた「現状維持バイアス」や「意志力の枯渇」に加え、「知識のインプット」自体を「行動」だと錯覚してしまう脳の性質にあります。
本を1冊読み終える(知識を得る)と、脳はドーパミン(快楽物質)を放出し、一時的な満足感(=「やったぞ」という充実感)を得ます。しかし、これは「体づくり」においては何一つ達成していません。「知識を得た満足感」に留まり、実際の「行動(=食事を変える、筋トレをする)」という「不快」や「面倒」を避けてしまうのです。
「食べる筋トレ」は、残念ながら読書や勉強とは異なり、「実践(Doing)」こそが唯一の結果(=体)を生み出す領域です。知識は、その実践の精度を高めるための「地図」に過ぎません。
▼「やっている」人が手に入れる、目に見えない最大の資産
元の記事では、2〜3ヶ月続けた結果として「厚い胸板」や「血行改善」といった「目に見える結果」が述べられています。これらは素晴らしい成果ですが、「食べる筋トレ」を実践(=やっている)する人が手に入れる最大の資産は、実は「目に見えない資産」です。
1. 自己効力感(Self-Efficacy)の爆発的向上
「自分との約束を守れた」という経験は、何物にも代えがたい自信となります。ID 46で設定した「3週間」や「3ヶ月」という目標を達成するプロセスは、単に体を変えるだけでなく、「自分は決めればできる人間だ」という強力な自己認識(アイデンティティ)を構築します。この「自己効力感」は、体づくり(食べる筋トレ)の領域を超え、あなたの仕事、学習、人間関係など、人生のあらゆる側面でポジティブな影響を及ぼします。
2. 時間とエネルギーの創出
「食べる筋トレ」と運動習慣は、一見すると時間とエネルギーを「消費」するように見えます。しかし、実践者(やっている人)は、それが「投資」であることを知っています。
- エネルギーの向上: 筋肉がつき、代謝が正常化し、血行が改善されると、体は疲れにくくなります。元の記事の「疲れにくくなるので、仕事にも身が入る」とは、まさにこのことです。朝の目覚めが良くなり、午後の眠気がなくなり、1日を通して高い集中力と活力を維持できます。これは、実践していない人よりも「長く、質の高い時間」を手に入れていることに他なりません。
- 将来の医療費(時間・お金)の節約: 長期的に見れば、「食べる筋トレ」は、将来の生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)や、筋肉減少によるサルコペニア・フレイル(虚弱)を予防する、最も効果的な「予防医療」です。今「やっている」ことは、10年後、20年後に病院で費やすはずだった莫大な時間とお金から、あなた自身を解放する行為なのです。
3. 「複利」で増える資産
ID 42で「筋肉は和紙を1枚1枚重ねるようにつく」と述べました。これは「複利」の力と同じです。最初の1ヶ月の変化はわずかかもしれません。しかし、「やっている」ことを継続すれば、その成果は「1+1=2」ではなく、「1.01の365乗」のように指数関数的に増大します。1年後に振り返った時、あなたは「知っている」だけの昨日の自分とは、全くの別人になっていることに気づくでしょう。
▼最後の一歩を踏み出すために:「今日、何をやるか?」
「知っている」と「やっている」のギャップは、深淵な哲学ではなく、「今日、卵を1個食べたか」という具体的な「行動の差」でしかありません。
この「あとがき」を読んでいる今、あなたにできる「最初の一歩(スモールスタート)」は何でしょうか?
- (例)今すぐスマホのリマインダーに「明日の朝、卵を食べる」とセットする。(所要時間30秒)
- (例)ID 45で学んだ「記録」のために、スマホのカメラで「今の自分の体(正面)」を1枚だけ撮ってみる。(所要時間1分)
- (例)ID 46で学んだ「期限」として、カレンダーの「3週間後」に丸をつけ、「ここまでやる」と書き込む。(所要時間1分)
重要なのは、大きな決意ではなく、この瞬間の「小さな行動」です。
★POINT(補足)
知識(Knowing)は満足感を与え、実践(Doing)は結果(と本当の自信)を与える。あなたはどちらを選びますか?
本書(記事)は、ここで終わりです。しかし、あなたの「食べる筋トレ」は、ここからが「始まり」です。「知っている」読者で終わるか、「やっている」実践者になるか。その選択は、あなたの「今、この瞬間」の行動にかかっています。あなたの変化を心から応援しています。
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